わたしの 何かが 誰かを照らす

そういうものにわたしはなりたい

愉快なおとなの世界

今週の月曜日は私にとって16回目の成人式のお手伝いだった。18歳で美容の世界に入り、19歳で初めて成人式で新成人のお客さんのメイクをした。自分自身の成人式の日も私は現場に立っていて、友人のメイクを担当して、成人式へと送り出した。あの時自分がメイクをして送り出した友人の笑顔を今でも覚えている。幼い頃から知っている友人の華やかな姿はとても素敵だった。そして美容師の仕事は本当に素晴らしいものだと19歳にして思っていた。自分の選んだ道は素晴らしい。




16回目でも現場で感じることは同じだ。回数を重ねるごとに【やべえ、寝坊できねえ!】という切迫感は薄れ【し、失敗したらどうしよう!】という恐怖もほぼ無いけれど、【ああ、美容師は人を幸せにすることが出来る仕事なんだなあ、自分はあの子の一生に一度の成人式に携わって喜んでもらったのだなあ】と実感する。毎日毎日沢山のお客さんに【ありがとう】を頂いているけれど、成人式に関してはお客さん自身の《人生で一度きりの大人の儀式》という思い入れが強く、高校生の頃から髪の毛を伸ばしていたり2年前から予約したりと親子さん共々準備をする。その過程も含めて【成人式】なのだ。その背景を知りながら、当日、笑顔でお迎えに来られたお母さんの姿やいつもより大人びた様子の娘さんに荷物をお渡しするときにも【ああ、良かったなあ】と本当にめでたく嬉しい気持ちになる。そして自分の手が指が技術が目の前の人々を喜ばせる一端を担っているのだ!と思うと、【あー、もうそんだけ喜んでもらえたらお金はいらないです!!もうこっちがありがとう!!】と言ってしまいたくなる。(悲しいかなお代は頂かないといけない) なので成人式営業というのは終わった後、新成人の方々と同じくらい私をとても清々しい表情にしてくれる。今日という日まで色んなことがあってそれが一区切りついたような、新たなスタートを切ったような。



1948年に交付、施行された祝日法で【おとなになったことを自覚し、みずから生きぬこうとする青年を祝い励ます】趣旨のもと成人の日を制定したらしい。成人式は自治体ごとのお祝いの式典。そっか、なるほどな。【みずから生きぬこうとする青年】とはとても私好みの良いフレーズですこと。私、五所尾仁美にとって人生は冒険でクリエイトするもの。常に新鮮で未知に溢れていて、ちょっとしたサバイバル感があるもの。生きぬくという言葉はとても良い響き。意志を感じられる。自分で選び、自分で前に進めていくもの。自分で選んだことだもの、困難だって引き受けよう。だって自分で選んだ積み重ね=自分の人生なのだから。どんなことも(良いこともそうじゃないことも引っくるめて)、自分で選んだものなのだから。そう考えると大人になるって本当にワクワクすることだなあ。





おとなになるってどういうこと




大人になる。あの人は大人じゃない。あの人は大人だ。色んなところで聞かれる言葉だけど【おとなになる】とはどういうことなのだろう。妥協をしだすと大人?感情的にならないのが大人?無邪気さが無くなるのが大人?どんなときも冷静にしていられるのが大人?あなたは大人ですか?大人になりたいですか?それはカッコいいのですか?またはカッコよくないのでしょうか?きっと答えなんか無いし大人の正解なんてものも無いのだと思う。10人人間がいたら10通りの生き方があって、その周りの大人はさらに10通りあるだろうし、どんな大人もその人が思う大人を生きているだろうし、それはそれで良いのだと思う。私が魅力的に思うおとなは「おとなっぽくないおとな」が多い。あまり堅い雰囲気は苦手だしクールに装うのも憧れはするけど、きっと向いていない。なんかおもしろいこと言ってやろうとか思ってしまう。だから結構な人生の先輩レベルの方でもピュアな感じが漂っている人とか、子供みたいに楽しそうにしている人を見ると【あーいいなあ!】と思う。そんなふうになりたい。見た目は大人、中身は子供、みたいな。そうしたらきっと余計なものを持たないでいられる気がする。見栄とかプライドとか(もともとあまり無いつもりだけど、完全に消滅させたい)。




かなり昔にブログで書いたことがあるのだけど、子供は最強なのだ。楽しいことしかしようとしないし、今日嫌なことがあっても明日にはほぼほぼ忘れている。今目の前に起こることにしか興味を示さない、過去に囚われない。今日タッチ出来なかったから、明日も出来ない、、、なんて落ち込まない。ひっくり返ろうが顔面ダイブしようがタッチして進もうとする。凄まじい勢いで成長する。そして機嫌が悪いのが長引かない。少しずつ成長して、過去の蓄積で記憶がたまってくると、過去を基準に判断してしまう。今日と明日は違うのに!これはもったいない!今日は今日、明日は明日で子供のように生きれば良いのだ。そういう心を持ちながら生きていけるおとなになれたらいいなあと祈りながら、五所尾は日々生き抜いています。皆さんもすでにおとなになっていると思いますが、どのようなおとなですか?それぞれに個性の違う、愉快なおとなでいっぱいになればいいなあと思います。


では、また。


0コメント

  • 1000 / 1000