腹をくくると清々しい
2018年12月31日から2019年1月4日の5日間がお正月休みだった。
私にとって1年で最も長い連休であり、毎年毎年リセット&スタートとなる期間でもある。この期間に両親が住む実家に帰るのだが、私の部屋のものはほぼほぼ全て放置されている。正確に言えば放置された私の私物の上に母親の私物が覆いかぶさって来て、実家に帰ると私は自分のものを掘り返さなければそこで束の間でも生活することは難しい。「ええやん、普段おらんのやから」と母は言う。皆さんもご承知かと思いますが私はものすごく【捨てる女】です。ですが生みの親の母は私の感覚では信じられないくらい、【捨てられない女】なのです。親子というのはここが面白い。だけど私の領域に入って来ているものに容赦はしないので、必要最低限のスペースを確保するため母が取り置いていたものをこっそり捨ててやりました。絶対要らないと思うもの。無くなって「あれいるのに!」とか言われても、きっと1ヶ月もすれば無い生活になれるのだから、それでいってもらおうと思っている。
空白の時間がもたらすもの
5日間のお休み。友人と会ったり、母と行動を共にしていたりして実質のところ本当に一人の時間はあまり無かったのは少し残念だった。だからといって周りにいる人たちを振り切りたいわけではないのだが、休みがもう2日ほどあれば良かったなと思う。私が一人っ子だからなのか、もともとそういう性質なのかはわからないが私は一人になって自分の中に潜り込む時間がとても好きだ。深海に素潜りするようなイメージなのだが、そこで色々な発見をする。こんなものが好きだった、こんなことを大切にしていた、この時はこれを頑張っていた、、、簡単に言えば思い出を振り返る作業だが、潜っていると子供の頃に無敵だったことを思い出す。あの頃は自分の想いが全てだった。不可能など無かった。スーパーサイヤ人になれないはずがないと思っていたし、芸能人と友達になるにはどうすればいいのか本気で考えた。勝手にお金持ちになるもんだと思っていたし、自分が肌荒れをするなんて夢にも思っていなかった。実家に転がっている懐かしい品物を手に取るたび、私はその当時の無敵の五所尾に戻る。そして今の自分に問いかける。もう無敵じゃないのか?と。
自分と約束をしよう
あの頃思い描いていたこと、それを今でも同じ熱量で熱く思ってはいない。それは当然だと思う。そこから生きてきて経験もたくさん積んだ。欲しかったものを手に入れたり、手放したりする中で、今の自分が求めることが変わるのは当たり前だから。でも、今でもそうだと思うし、これからもずっとここは変わりたくないなあ、と思うことも出てきた。それは【自分を騙そうとしない】こと。自分に言い訳をして生きようとしないこと。今は時期じゃないとか、みんながどうだからとか、お金が、時間が、親が、あの人がどうだとかそういうものは受け付けないでいたい。とにかく誰かのせいにして生きるということは絶対にしない。自分の直感を信じる。誰に馬鹿にされようと、自分だけは信じる。まあ正直、誰に嫌われても良いと思っているし、嫌われるということは反対に好かれるということでもあるから、アンチがいればいるほどファンもきっと出てきてくれるであろうと思ってたりする。しかも、人間は長くても100年くらいで死ぬのだから、今34歳の私だとして残り60年くらい自分のことを信じてやってもバチは当たらんだろう。信じなくても死ぬし、信じても死ぬのなら信じた方がきっといい顔のお婆ちゃんになれると思う。そっちの方がいいに決まっている。だからこれからも自分とのお約束として【自分を騙そうとしない】ということは頭に置いておきたい。
生きたいように生きる
私が最近注目している人たちが何人かいるのだが、その人たちに共通しているのは何かしらのマイノリティ(少数派)に属している、ということ。例えば育った環境が悪すぎて少年院に行った後、今はアイドルになった女の子やホームレスになったり日本中を放浪していて定職もないが素晴らしい文章を書き、どうやってるかわからないけど生活できていて、今月はロンドンで公演をする同い年の男性。他にも何人かいるのだが、そういう人たちを見ていると自分がいかに【〜あるべき】という檻の中で生活しているのだろうと思ってしまう。彼らは悲惨な環境の中でも自分を腐らせずに、その経験を人様に見せて提供することで他人に希望を与える。私もその希望を与えてもらっている中の一人だ。私はものすごくかっこいいと思っていて、自分もそのジャンルで生きたいなあと思っている。きっと日本という国で矢面に立つことはとても大変な事だろう。ツライ事もあるだろうし、大変なこともあるだろう。それでもその人たちはカッコいい。彼らが発する言葉は清々しい。私もいつかはそういう清々しさを手に入れたいと思っている。
5日から仕事初めです。
今後ともよろしくお願いいたします。
仁美
0コメント