わたしの 何かが 誰かを照らす

そういうものにわたしはなりたい

目指せ中庸

近鉄奈良駅近くのマクドナルドにいる。前の会社を退社してからもう1ヶ月が経った。忙しい期間になるとは思ってはいたが、本当に忙しい1ヶ月になった。決めないといけないこと、準備しないといけないことがとめどなく出てくる。自分のことなので嫌だなとストレスに感じることはないが、脳が覚醒しすぎて眠れない日まで出てきた。これは本当に驚いた。どれだけ布団の上を転がってみても全然眠れない。頭の中にあるチェックリストを何回も何回もエンドレスでチェックして、チェックしてはアレをしないと、コレが必要だな、、とうっすら考えているといつまでたっても眠れない。嫌なことではないので、次の日特にしんどくもない。永遠にアドレナリンが出ているような状態、というか、脳が覚醒し続けている、というのがやはり1番正しい表現かもしれない。疲れを感じないまま時間だけが過ぎていくのである。





職場が変わって1ヶ月。今までと違う環境で働くと沢山の学びがある。他の場所で技術を習得し、働き、キャリアを積んできた人達と同じ場所で働く。同じ業界で生きてきたので共通したことが殆どだが、違うこともある。自分の中には無かった選択肢が当たり前にある場合もある。例えば、お客様のオーダーを断ること。今までの美容人生の中でお客様の要望にはできる限り応えることが当たり前として生きてきたが、お客様の要求を真っ向から【無理です】とストレートに伝える人もいる。そして断ることはまったくもって【悪いこと】ではない、という世界。暗黙のルールとして【お客様の要望には応えることが当たり前。断るなんてとんでもない!!こちらが無理をしてでもなんとかしようとする】という世界の中で生きてきた私にとっては世界が180度変わった瞬間だった。育った環境、生きてきた場所が違う人達の仕事を見る。違いを知る。同じ業界にいるのに、違う思想。どういう考えでその方法をとっているのかを聞く。そこに年齢やキャリアは関係ない。見たことないものが目の前に出てきて、それが自分の中に無いもので必要なものだったら取りに行く。知らないこと、見たことないこと、自分の頭に無いことが目の前に転がってきたときに起こる衝撃と興奮。当たり前が崩れたときに起こる戸惑い。狼狽。この種の刺激が、実は私は好きなのだと思う。





目指せ中庸






見たことがあるもの、想像すれば結末を予想できるものに興味は湧かない。誰かが作り上げたもの、作り上げられた世界、その中で生きることも同じ。誰かが作った世界の中では、その世界を作った主が受け入れることが出来る限界以上の動きをする事は大抵の場合、出来ない。1ヶ月前に4年務めた慣れた組織から離れたが、それも言ってしまえば【先が見えた】からだ。実は随分前からその場所を離れる準備はしていた。たまたまタイミングが8月末だったに過ぎない。今は次のステージの準備期間の大詰めにあたる。眠れない日があるのと裏腹に、なぜか楽しい予感しかしない。なんなのだろう、これは。自分の気性の激しさを考えれば、また突然【人生とはなんぞや】とかいうかもしれない。だが、それももう慣れたものなのだ。テンションが高い日があれば低い日もある。人生は素晴らしい!と思う日もあれば、何のために生まれてきたのだ、、、と考え込む日もある。その起伏が来たら来たで時が過ぎるのを待てばいいかな、とも思う。気をつけなければいけないのは【落ち込むこと】ではなく、【落ち込んでいる気持ちに弄ばれていること】だ。不安も苛立ちもネガティブな要素というのは消えて無くなることはない。消そう消そうとするとそれが執着になり、エネルギーとなり、どんどんと大きく膨れ上がっていく。大切なのはこのネガティブエネルギーを増幅させないことと、その手綱をしっかりと握り、暴れさせないことだ。これからも生きていく中で大変な時期はあるだろう。その大変な時期ごとに自分の起伏に翻弄されていては体がもたない。この1ヶ月の忙しくも平穏な準備期間は、次のステージに臨む私の精神の準備期間にもなった。





ネガティブな気持ちが無くなればいいのか、というとそんな事はないと言いたい。反骨精神は新しいエネルギーを生み出し、簡単には折れない強さをもたらす。喜怒哀楽という言葉あるように、ポジティブがあるからネガティブがあるのだし、めちゃくちゃ辛いことがあるから、嬉しいことにも有り難みがある。近しい人の死に直面したとき、自分の生の在り方について思うように、その事柄自体に正悪があるのではなくそれをどのように捉えるのかにその人間の精神の高さが問われるのだと思う。

ネガティブがあるからポジティブがあるのだし、清らかな朝があるから神聖な夜がある。自分の心が落ち着いているときはもちろんそうやってどんなことでも肯定的に捉えることが出来るが、本当に試されるのは【窮地に陥ったとき】に平静を保てるかどうかだと思う。自分の気持ちの弱さを肯定して、それでも心を腐らせずにいられるか。
感情に支配されずに、平静でいられるか。



Life is WONDERFUL.


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